乳児・子供への影響


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乳児・子供への影響

乳児・子供への影響 PM2.5の影響の中でも特に気になるのが乳児や子供への影響です。そもそも乳児や子供は外気の変化の影響を受けやすく、抵抗力も弱いため大人以上に注意を払うことが必要になります。しかも子供はこの先何十年も生きていくわけですから、摂取する汚染物質の総量が増えすぎないためにも、日ごろからPM2.5を避けるように心がけておくことが大切です。

幼児や子供は逆にPM2.5を浴びやすい

できるだけPM2.5から守ってやりたい幼児や子供ですが、現実には子供たちの方がどうしてもPM2.5を浴びやすいものです。たとえば小学生などは、毎日学校へ行き、何もなければ外で元気に遊びまわるのが普通です。もちろんPM2.5の量が多いことが予想される日などは家の中で遊ばせるなどの対処はできますが、そうでない日はやはり外遊びも必要と公園に行かせる人も多いでしょう。また、幼児や小学生の場合でも子供によってはマスクの着用も可能ですが、嫌がったり、肝心の外遊びの時に邪魔だからと外してしまう子も多かったりと、なかなか大人が思うように着用してくれないものです。そもそも、PM2.5に対応する子供用のマスクは少ないので、用意するのも難しいかもしれません。いずれにしても、登下校時は屋外にいるわけですし、学校の教室にも粒の細かいPM2.5は侵入してきます。すべての教室に高機能な空気清浄器を完備している学校もあまりないでしょうし、あっても出入りの多い教室ではあまり効果が発揮できないことも予想されます。このように、子供はどうしてもPM2.5を浴びやすい環境で過ごすことになるのです。また、乳児に至ってはマスクをするのは無理ですから、外出してしまうとPM2.5から身を守るすべはありません。小さければ小さいほど汚染物質の影響は心配されるので注意したいところですが、それも難しいのが現状です。


幼児や子供への健康被害

幼児や子供への健康被害 PM2.5が盛んにテレビなどに取り上げられていた頃は、ちょっとしたお出かけでも幼児へのPM2.5を心配する声もありましたが、専門家の認識によるとそこまで神経質にならなくても大丈夫だと言われています。確かにPM2.5の濃度の高いところで過ごしていると、肺がんの発症率が高まったり喘息になりやすくなることはわかっていますが、あくまで確率が数%から十数パーセント上がるということですので、必ずしも病気になるというわけではないのです。しかも、それは常にPM2.5の濃度の高いところで生活した場合のデータですからちょっとしたお出かけで病気を引き起こしたりすることは、現状では考えにくいといえるでしょう。とはいえ、地域によってはPM2.5の濃度は常にある程度の高さをキープしている場合もありますから、そういったところでは注意が必要になります。子どもがPM2.5を吸い込んだからといって、それが何十年も体内に蓄積するわけではありませんが、常にPM2.5によるストレスを肺に受けている子供は、肺の発達が遅れる傾向があるというデータもあります。もちろん生活に支障をきたすほどの遅れではありませんが、こうした点では成長期の子供だからこそ気を付けていくべきだと言えるでしょう。

PS2.5への対策

幼児や子供の場合、マスクで身を守るというのが難しいために、PM2.5を避けるためにはどうしても屋内で過ごすということも多くなります。家庭だけではなく、学校や幼稚園の中にもPM2.5の予報をチェックして多い日には外遊びを中止したり、外での体育を取りやめたりするといった対策を講じるところも増えてきました。子どもの成長のためにはもちろん外遊びは大切ですが、やはり健康を損なうリスクは避けるようにするべきです。特に、喘息やアレルギーを持つ子供の場合は、PM2.5に反応して発作を起こしたり、症状を悪化させたりする場合もあるので注意するようにしましょう。今のところ、健康な子供に対しては神経質になるほどの影響はないとされていますが、まだ解明されていないことも多いPM2.5ですから、子供たちが吸い続けた数十年後になって何らかの影響が発見されないとも限りません。やはり未来の長い子供たちには、できるだけPM2.5を避けて生活させておくほうが無難でしょう。