PM2.5とは


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PM2.5とは

PM2.5とは PM2.5とは、実は粒子の大きさを示す言葉であって、成分の名前ではありません。粒径が2.5μm以下の微粒子をPM2.5と呼びます。同じようにPM10と呼ばれる粒子もあります。つまり、同じPM2.5でも実際には全く違う成分だということもありうるのです。実際、日本に飛散しているPM2.5も時期や場所によって成分に違いがありますし、たとえば日本で問題になっているのとは全く違うPM2.5がヨーロッパで問題になることもあります。いずれにせよ、体内に異質な微粒子が入り込むという意味では健康に良いものではありませんのでできるだけ避けるようにするべきです。そして現在日本で問題になっているPM2.5についてある程度知っておかなければ、効果的な対策を取ることはできません。


PM2.5の成分

PM2.5の成分は、時期や場所によっても違ってくるので一概に言うことはできませんが、やはり問題となっている成分としては 有機炭素や硝酸イオンなどでしょう。工場からの排気ガスが多い場所と、車の排気ガスが多い場所とでは当然成分も変わってきますが、いずれも体にとって良いものではありません。その一方、全く自然に存在しない成分というわけでもないので、それ自体が完全に毒だというわけではないのですが、人体に健康被害を及ぼすほどの量を排出することで自然のバランスが崩れてしまうことは問題です。現在の自分の住む地域ではどんな成分のPM2.5が飛散していて、どんな影響があるのかはチェックしておくほうがよいでしょう。

PM2.5の成分


PM2.5の発生源

PM2.5の発生源はいたるところにあります。もちろん工場から排出されるガスや微粒子が発生源となっている場合もありますし、身近なところでは車の排気ガスやタバコの副流煙にも多量のPM2.5が含まれています。また、自然界から発生するPM2.5もありますし、工場などから排出されたガスが紫外線などの影響で化学変化を起こしてPM2.5になる場合もあります。このように、PM2.5の発生源は決して一つではなく、化学変化を起こすものに至ってはそのメカニズムも解明されていないことが多いために発生を減らすことが困難なのです。また、最近は中国の大気汚染が進んでいることもあって、偏西風に乗ったPM2.5が日本に飛来することが懸念されています。もともと日本にもある程度のPM2.5がある上に、中国からさらに飛来することで日本のPM2.5の濃度が上がっているのです。PM2.5を減らすためには、国内の工場や車メーカー、ドライバ―、喫煙者などの努力はもちろん、国境を越えて中国の大気汚染の解消に協力することも必要になってきているのです。

PM2.5の発生源


PM2.5の基準値

PM2.5の基準値 国民の健康を守るための指針として、厚生労働省では安全とされるPM2.5の基準値を定めています。こうした指針と実際の観測値を参考にしながら、PM2.5の飛散量が多い日は外出を控えたりマスクを利用するなどの対策を取ることが必要です。基準値だけではなく、毎日の計測値も自治体や環境省のHPなどで公開されていますので、チェックしてみてください。

PM2.5の基準値


PM2.5予報とは

国内で発生するPM2.5の量はある程度一定であり、日によってそれほど左右することはありません。もちろん何かのイベントなどでたくさんの車が集まる場合などは一時的にPM2.5が増えたりもしますが、それはそれで想定の範囲内でしょう。現在毎日のPM2.5の量を左右するのは中国から飛来するPM2.5の量によるものが多く、それもある程度事前に予想することは可能です。気象庁や自治体では毎日PM2.5の飛散予報を発表して注意を促しています。現在の中国のPM2.5の状況と、偏西風の強さなどによって、いつどれくらいのPM2.5が飛来するのかを予想することは十分に可能なのです。私たちは、自分の住む地域の予報をチェックして、それに応じた対処を行うことが必要なのです。

PM2.5予報とは


PM2.5が飛散する範囲

PM2.5は非常に小さい粒子ですので、その重さも非常に軽いものです。そのため、風に乗ってかなり広い範囲に飛散することがわかっています。しかし、非常に軽いために風の影響を受けやすく、風がなければそう飛ぶことはありません。日本に飛来するPM2.5が問題になるのは、常に西向きに吹く偏西風に乗ってたくさんのPM2.5が飛来するためです。風の影響を受けやすいPM2.5は、日によってかなり飛散状況が違います。できればその日の飛散地域をチェックしてから外出するようにしましょう。

PM2.5が飛散する範囲


PM2.5と黄砂

黄砂とは、中国内陸部の砂漠など乾燥地域から舞い上がった砂が日本海を越えて飛来したもので、偏西風の強い春に多いのが特徴です。洗濯物を汚したり気管支の疾患を引き起こすことが問題になっていた黄砂ですが、最近は黄砂に付着してPM2.5がより多く飛来することでも話題になっています。とはいえ、黄砂は自然現象であり飛んでくる黄砂をブロックすることはできませんので、黄砂の多い日には外出を控えたりマスクを着用するなどの対処が必要でしょう。

PM2.5と黄砂


光化学スモッグとは

光化学スモッグとは、工場の排気や車の排気ガスに含まれる窒素酸化物や炭化水素などが太陽光によって光化学オキシダントに変化してスモッグとなったものです。1970年前後の高度成長期には日本でも光化学スモッグが数多く発生しました。排気ガスをクリーンにする企業努力などによってその後かなり日本での光化学スモッグは減っていたのですが、ここ数年再び増えていることが懸念されています。

光化学スモッグとは